2013年9月14日意見交流会

9月14日(土)午後1時半より日比谷公園内にあります日比谷コンベンションホールで意見交流会を行いました。 

前衆議院議員 小泉俊明先生、ジャーナリストの山田厚史氏、今西憲之氏においでいただき、中小企業・個人の過剰債務問題の現状と、法改正に向けた活動の在り方などについてお話をいただきました。           

 次回集会は「銀行の過剰債務を身の丈にあった借金へ転換し、日本の中小企業・個人を元気に!」(仮称)のタイトルで行う予定です。

どうぞお誘いあわせのうえ、ご参加ください。

開会挨拶 小堤氏椎名麻紗枝 事務局長

小泉俊明先生

ジャーナリスト 山田氏  

ジャーナリスト 今西氏                                             

『民主党大崩壊!国民を欺き続けた1000日』 (衆院議員・小泉俊明著) 読んでの感想文

三菱東京UFJ銀行被害者 谷口知子筆


2012.10.14発売
双葉新書800円

2012.6.26夕国会報告する小泉俊明衆院議員

中小企業等金融債務者保護推進議員連盟の幹事長でもある小泉俊明衆議院議員。2012年6月26日小泉議員が、衆議院本会議で、「消費増税法案」に反対票を投じて、「銀行の貸し手責任を問う会」の集会に馳せ参じて下さった勇気に感動した日の事を思い出します。

民主党で14年間、国土交通省の政務官等、色々ご活躍された小泉俊明議員が、その後、離党され、名古屋市長の河村たかし氏や、小林興起氏等と共に、「減税日本」を立ち上げられたのを知りました。

「金融財政に強い大切な論客を、民主党は、失ったなぁ」と、政治や経済に疎い私でも案じました。

この度、「国民を欺き続けた1000日」のサブタイトルの付いた「民主党大崩壊!」というショッキングなタイトルの著書がが店頭に並び、驚きました。

八重洲のブックセンターを通じて届いた御本を一気に読ませていただきました。

折しも、桑田篤司氏・水野智彦氏の2名が民主党を離脱、「減税日本」に入党予定とのこと、前原大臣の事務所問題も浮上、波乱含みの臨時国会の幕開けとなりました。

問責決議が通過しているので、参議院では所信表明も拒否され、「明日への責任を果たす道は半ばだ」と訴える野田首相の演説の、「明日はあるのかなぁ」と悲壮に聞こえました。そして与野党対立の追及や、奪還、民意と反した激突の繰り返されるであろう国会を思うと、うんざりする今日です。

こんな時、ご自身も中小企業の経営の苦労をご両親や、兄上のご家庭から体験され、常に中小企業の代弁者たらんと、取手市議会議員を経て、衆議院議員になられ、「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」の幹事長になって下さっている小泉俊明氏の政治の原点を知りました。

ご先祖が大政治家の後継者(2世3世のお坊ちゃま)では、庶民の暮らしが判りません。

日本を叩き売りした竹中路線で、M&Aが進み、貧富の格差が深刻化した現実を、菅・野田両首相は、「生活者の立場に立ってくれるか?」と当初、(既得権益で腐った自民党から)、政権が移った時は、期待しましたが、政権を握ると変節、マニフェストを忘れ、民を騙し、亡国の道を歩まされている過程が、この本を読むと具体的に良く解りました。

私のような主婦は、毎日のTVのニュースか、マスコミの報道番組でしか、政治の動向を知る術なく「1票を入れた政府に信をおきたい!」思いで、批判は避けてきました

民主党は、負の遺産から出発した後、リーマン・ショック、大地震、原発事故、欧州債務危機、円高、デフレ……次々押し寄せた危機的難問を乗り切るのには、消費税増税も、天下り、TPPも、領土問題も…… 「どの党が政権とっても大差なく、致し方ない事実だ!と半分諦めの境地でした。

捻じれた国会を嘆き思考停止、社会不安、凶悪化する犯罪を憂いつつも傍観、最近では、極論を唱える元気な政治家の出現に、閉塞状態を破ってくれるかも?と一抹の希望を託するようになりました。

しかし、この本には、アメリカ依存の亡国の政治家達、財務省にすり替えられた経済モデル、未熟な外交、マスコミも加担した間違った羅針盤が指摘されています。

経済通の小泉俊明議員が政局の渦中で体験された幾多のデーターは、日本企業の所有権・支配権が外貨に移り日本を乗っ取り資金になる仕組みも、学びました

「1億総中流」の昔味わった日本再生を、目指す重点政策(原発、デフレ、円高など)を、国民の為に党派を越えて取り組み、来年の春、モラトリアムの期限切れで,多くの中小企業が潰れる、RCCや金融サービサーの酷い取り立てを早期、解決して頂きたい!です。

RCCは、金融庁が管轄とか、金融サービサーは法務局の監督下で、暴利行為の外貨のハゲタカとか?どのように取り組めば防げるのでしょうか?

救済の法案の制定を急がなければなりませんね。

不況時の中小企業の苦しみ、痛さを判って下さる「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」の先生方のお働きを私達は熱い思いで、支援、今後を期待しています。

銀行の貸し手責任を問う会でも、ネット社会に向け、YOUTUBEで、金融債務者の厳しい現実を訴える作品を制作する企画案も出ております。

バブル当時に比べれば、納税の義務もやっと始め大人になった銀行ですが、モラルハザードで「弱者に強い」冷たい体質は、余り変わっていないようです。

不景気に喘ぎつつ、汗を流して真面目に生きる人々の命をお助け下さい。ただ一時の延命だけでなく、将来生きてゆく希望の芽をお与え下さい。

バブル以来、不況の失われた平成年間を蘇らせる夢のあるイキイキした日本になりますように。清き一票の大切さをヒシヒシと感じるこの頃です。

1人でも多くの人が、国民を欺く政治から目覚める様に祈念します。一人がみんなのために、みんなが一人のために生きながらえる社会の建設の大切さをこの著書から学びました。(了)

整理回収機構(RCC)の罪と罰を徹底検証する…整理回収機構の総括緊急集会

整理回収機構(RCC)の罪と罰を徹底検証する…整理回収機構の総括緊急集会

集会受付

「整理回収機構(RCC)の罪と罰を徹底検証する」…整理回収機構の総括緊急集会が2011年9月3日、東京・港区の南青山会館で開催されました。

主催は銀行の貸し手責任を問う会。集会には、整理回収機構の被害者をはじめ、整理回収機構の関係者、整理回収機構の異常な回収問題を追及してきたジャーナリスト、弁護士、中小業者ら百数十名が参加しました。会場に入り切れず、立ち見席の盛況でした。参加者の皆さんありがとう御座いました。

整理回収機構RCCは全株、預金保険機構が出資している「国策銀行」であるにも関わらず、債務者はおろか連帯保証人からもサラ金顔負けの無法無謀な脅迫的な回収に血眼になっています。買取価格の何倍何十倍ものボロ儲けをやっています。過去にはRCCは1件1000円で6342件も買い取って112億円もの膨大な回収を図っていた悪事も露見しています。

近年、PCCは、その役目を終えつつ、規模も縮小となってきましたが、東日本大震災が勃発すると、再び新しい法律を作って延命のため、さらに輪をかけ、無謀回収業務を拡大しようと狙っています。

緊急集会では4人の被害者がこれらRCCの非常な実態を生々しく告発しました。

人権派で刑事裁判の弁護で知られる安田好弘弁護士はRCCの謀略、無謀回収の悪辣さの根源を「整理回収機構の罪と罰」と題し、講演。2011年6月改悪された刑法第96条の2項および5項を取り上げ、「強制執行妨害目的財産損壊等」の規定が「極めて危険である」と警鐘を発し、早急な対処が求められると提言しました。

最後は毎回恒例のパネルディスカッション。コーディネーターは山田厚史氏(ジャーナリスト)、パネリストは今西憲之氏(ジャーナリスト)、中川剛毅氏(元整理回収機構顧問広報担当、元読売新聞記者、著書『債権回収最前線』)、増田修造氏(中坊元整理回収機構初代社長を詐欺容疑で告発)、安田好弘氏(弁護士)の4人です。RCCの横暴・腐敗の根源=RCCの最高幹部と検察、警察、裁判官、法務省、マスコミなどとの一体的な癒着、天下りなど整理回収機構の希代の悪代官ぶりにメスを入れ、問題の所在を浮き彫りにしました。

「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」を支援する第2回緊急集会に参加して

感想・手記 三菱銀行被害者 谷口知子

手記を発表した谷口知子さん

手記を発表した谷口知子さん

銀行の貸し手責任を問う会主催の第2回緊急集会が開かれた2012年6月26日は、国会から政変のニュースが流れた日でした。

政権の民主党が自民・公明党の協力を得て、3党連携し、遂に消費増税が衆院通過しました。

しかし、民主党議員の中にも、この不景気な時期に消費税の増税をはかるなど日本経済を破滅させかねいないことを心配し、反対票を投じた議員は、57名。棄権した議員も16名にのぼります。

民主党のマニフェストを信じて、民主党政権の誕生に1票を投票じた国民から見れば、造反議員は、むしろ野田内閣とこれに賛成票を投じた議員の方だと思わざるを得ません。

議員連盟の幹事長、小泉俊明衆議院議員は、当日、勇敢に反対票を投じて、緊急集会の会場に駆け参じて下さいました。

権力を得ると驕り、反省がなくなり、その過ちの歴史を繰り返すのは怖いことです。高度成長後の金余り現象の解消に銀行は、詐欺的なテクニックで、過剰融資に走り、バブルを作りました。其の収束に中小企業は倒産、個人を破滅させました。

大岡越前守裁判の「三方一両損」なら、むしろ素直に借り手の責任も感じ、たとえ裸になっても文句は申しません。

しかし、銀行との裁判では、銀行融資の動機が、銀行による騙しのペテン手法によったものであっても、借り手は証拠を持っていないために、圧倒的に借り手は不利な立場におかれています。

本来、契約の当事者は、対等な立場にあります。しかし、銀行との契約書を見てもわかるように、借り手側だけが、署名捺印して、銀行に差し入れする契約です。銀行は、借り手には、さまざまな書類を要求してきますが、銀行側が署名捺印した書類を渡してくれることはほとんどありません

銀行との取引は、はっきり上下関係にあり、不公平且つ、理不尽極まりないものです。しかも、銀行自らの責任で作った不良債権の処理についても、大手銀行は、こぞって政府の寵愛を受け、公的資金の投入を受けたばかりか、15年以上も、堅調な純益が出ていても免税、やっと最近、納税が再開されました。

しかも、担保物件の処分後の債権回収の汚い手はRCCや金融サービサーに任せ、儲けた利益は口噤み、相変わらず卑怯な体質変わりませんね。

強者に少しでも思いやりの心と、愛の血が流れていたら、……亀井静香衆議院議員が、金融担当大臣になった時、金融行政を金融債務者の視点に転換させることを明言されました。

私たち、銀行被害者は、長年このことを訴えてきましたので、亀井大臣のこの発言に本当に嬉しかったです。そして、亀井大臣は、中小企業金融円滑化法を制定し、過剰債務に苦しんでいる中小企業のために、銀行への返済条件の変更などを求めることができるとしました。

これによって、多くの中小企業が、銀行の返済に追われていたのを、本来の業務に専念できるようになりました。

しかし、この円滑化法は、来年3月で、最終期日を迎えます。そうなると、中小企業の倒産は、かつてない規模になると危惧されます。たしかに、円滑化法では、中小企業などの過剰債務を抜本的に解消するわけではありません。

抜本的に、解消するためには、銀行の貸し手責任を問う会が提唱している過剰債務の買取銀行の創設が一番よい方法だと思います。しかし、それが制定するためには、さまざまな仕組みの創設や予算がともないます。それができるまでの間、円滑化法を延長、中小企業の倒産を防止する必要があります。金融機関は、円滑化法は、悪法だと考えていますが、これまで、金融機関が、国や国民から受けた恩恵を考えるならば、円滑化法の延長を受忍するのは当然ではないでしょうか。それが、結果的には、日本の経済の蘇生につながると思います。

また、年間3万人を超える自殺者も防止出来ます。

銀行被害者の一人として、巨大銀行三菱銀行と戦ってきたとして、銀行債務者の権利を守る法律こそ、一刻も早く改正されますように祈り、議員さんのご努力にひたすら期待申し上げます。

この度、後藤君と中村さん(会員2世)二人の若いセンスで、カラフルで楽しいイラストや、漫画で解り易い素敵なパンフレットが作成され、配られました。

銀行債務者の権利を守る8項目の趣旨が法令化され、モラトリアム(金融円滑化法)で,今、苦しむ多くの人達が延命され、経営が継続され、健全に再生させなければなりません。、有効なパンフレットの配布法、啓蒙活動を会員の各自のこれからの課題として胸に刻み、帰途に着きました。(了)

「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」の活動を支援する第2回緊急集会の報告

銀行債務者の権利保護のための法律を!!
■「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」の活動を支援する第2回緊急集会のご報告<主催:銀行の貸し手責任を問う会>

2012年6月26日(火)中央大学駿河台記念館にて、『中小企業等金融債務者保護推進議員連盟』の活動を支援する第2回 緊急集会が開催されました。(挨拶する椎名麻紗枝弁護士)

今回の集会の主な目的は、銀行の融資の法的問題の改善を図るために当 会が掲げる要求を簡潔にまとめたパンフレット完成の報告、並びにその活用方法についての議論をもつことでした。


ジャーナリスト・山田厚史さん

そこで主に提案されたことは、会員それぞれが地元の国会議員を中心に、パンフレットを配りに直接事務所を訪問し、それを機に議員連盟に参加を促す、もしくは私たちの理念と訴えに理解を頂く、というものでした。また、消費者団体、中小企業の諸団体にも広く訴え、私たちの会の活動に賛同してもらえれば、当然、それらの団体の支援を受けて、国会議員も議員連盟に参加してもらえることになります。


小泉俊明衆院議員

団体の名簿を手にいれてパンフレットを同封して広く呼びかけようというものでした。
こうした活動が無意味でないのは、北海道在住の会員の方が、鈴木宗男新党大地・真民主代表を訪ねたことがきっかけで、その同志の議員の方々などが議員連盟に5名新たに参加してくれたことからも明らかです。

国会議員にとって、自身の政治生命と直結する地元の有権者の意見や陳情ほど大事なものはなく、私たち一般市民が普段イメージする以上に、議員や秘書が時間を割いてくれる可能性は高いです。是非、銀行被害に遭われている方は、駄目でもともとの気持で、地元選出の議員にアポイントをとってみてください。もし、アポが取れた際には、今回完成したパンフレットが必ず役に立つと思います。

イラストレータ・中村景子さん

ただ、奇しくも、集会が開かれた当日は消費税増税法案の衆院本会議採決があり、皆様ご存知のように、民主党内で増税に反対する小沢氏を中心とする議員が反対票を入れるという事態がありました。私たちの支援する「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」に在籍する議員の中にも反対票を投じた先生方もいらっしゃいました。



中でも議連の幹事長である小泉俊明議員もその一人であり、マスコミの囲み取材を終えたすぐその足で集会に参加、20分ほど現在の金融問題や消費税問題についてのスピーチもして頂きました。
こうした政変があった今、衆院解散・総選挙がそう遠くない時期にあるのは間違いありません。そうなると、残念ながら今回の議員連盟は解散となります。
しかし、重要なのは、私たちの理念や要求が、決して私利私欲に 基づくものではなく、大きな公共的利益、とりわけ銀行と取引のある多数の企業・個人にとって重要な権利の獲得につながるものだ、という理解が世論一般、国会議員の間に広がっていくことです。
そうすることで、新しい政権、新しい政治家集団に、私たちの理念が共有され、最終的な立法化へとつながっていくと考えています。こうした大目標にとり、今回作成したパンフレットがその小さな一歩になることを願っています.。(M・G記)

「銀行ローンなどの既存債務の軽減と新規融資の確保」についての提言

東日本大震災被災者の生活、事業再建のために

「銀行ローンなどの既存債務の軽減と新規融資の確保」についての提言

                                     

                   銀行の貸し手責任を問う会

                                                 事務局長   椎 名 麻紗枝 (弁護士)

 

 

  3月11日の東日本大震災で、多くの人が家族を失い、自宅や工場などの損壊を受け、また、農業、漁業も壊滅的打撃を受けました。

一刻も早く被災者に対して、生活再建を支援するさまざまな政策の立案とその実行が望まれます。

 私たち「銀行の貸し手責任を問う会」は、金融債務者の被害を救済する諸立法の制定に向けて活動してきた立場から、銀行ローン等の既存債務の負担を軽減するための対策と併せて、生活再建のために必要な新規融資を確保できる政策を次のとおり、提言するものです。

 

〈1〉大震災被災者の銀行ローンなどの既存債務の軽減について

  住宅、工場などを失ったにもかかわらず、銀行ローンが残り、これが被災者の生活再建の大きな足かせになっています。既存債務の免除、軽減は、被災者の生活事業再建にとって不可欠です。しかし、銀行に債務免除や債権放棄をしてもらったばあい、当然ながら、新規融資の道がふさがれてしまいます。それでは、被災者の生活再建、事業再建はできません。

 

① 債権買取機構の「債権買取」ならびに「貸出業務」

 これらの問題を解決する上で、アメリカの2008年法は、参考になります。

 2008年法は、サブプライムローンで自宅を購入した人の救済を目的にした法律です。この法律は、自己の居住に使っていること、2008年3月時において、ローンの返済が収入の最低31パーセントを超えることなど一定の条件にあるサブプライムローンの債務者に対して、そのローンを、フレデイマック、ファニーメイなどの公的金融機関に「時価」で買い取らせ、債務者には、これらの会社が買い取った額で新たにローンを設定するというものです。この法律の特徴は、ファニーメイなどが、債権を買い取った場合に、債務も減額された上、債務者の資力に応じた融資があらたに設定される点が、日本の整理回収機構の債権買取と基本的に異なります。整理回収機構は、銀行という性格づけがされていますが、貸付業務は行わず、回収業務だけしか行っていません。しかも、整理回収機構が、「時価」で買い取ったにもかかわらず、債務は、減額されません。

  そこで、大震災の被災者の既存のローンの債権を買い取る買取機構には、貸し出し業務も行わせます。

 

② 買取価額

  被災者に対する債権は、債務者の資力の有無を問わず、回収困難な債権とみなします。もし、債務者の無資力を要件とすれば、資力のある人は、既存の債務の返済を免れないことになり、結果的には、新規の借入ができなくなるからです。

  整理回収機構では、銀行から買い取る債権が無担保債権であれ、担保付き債権であれ、回収原資は、担保物件だけとされ、債務者の資力は、買取価格の評価の対象にはなっていません。新買取機構も、整理回収機構の銀行から買い取るばあいの「債権買取価額」を基準にし、無担保債権は、一律1000円、担保付き債権のばあいは、担保評価額とします。

   したがって、銀行の担保にされていた土地建物などが消失してしまって無担保債権になったものについては、一律1000円で買い取り、担保とされた不動産が一部あるいは全部残っている担保付債権のばあいには、担保評価額で新買取機構が債権を買い取ります。いずれも、債務者の資力は評価の対象とはしないものとします。

 その上で、買取機構は、買い取った無担保債権については、債務免除をします。また、機構は、担保付き債権については、買取価額から1000円を引いた額まで債務を軽減し、その軽減した金額を新たに、債務者に債務者の返済可能な条件で、貸し付けます。もし、債務者が、銀行の担保にされていた不動産を保有する意思のない場合は、買取機構から、新たな借入をする必要はなく、その不動産を買取機構に代物弁済をすれば、それで債務はなくなります。

 

③ 債権買取機構の片面的拘束性を有する仲裁権限

  前記の2008年法は、サブプライムローンの債務者を救済するには大変優れていますが、その実効性に問題がありました。金融会社や債権者にサブプライムローンを売却することを強制できないため、これを適用されたケースは、皆無に近い状態だったのです。そのため、オバマ大統領は、2009年2月に、7兆円の公的資金を投入して、それを債権売却に対する報奨金にあてることにしたのです。

 被災者の債権買取でも同様の問題が生じます。無担保債権は、回収の見込めない債権として、一律1000円と法律で決めれば、買取価額について、銀行との調整は不要ですが、担保付き債権の買取のばあいは、一律の金額を決めるわけにはいきません。買取価額の算定および債務を買取価額から1000円引いた額に減額した上、これを債務者に貸し付ける手続が必要になります。

 買取価格を買い取り機構が、一方的に決めるわけにはいかないでしょう。債権者、債務者双方の言い分を聞いて、価額を決める必要があります。

 そこで、買取機構には、仲裁機能を持たせ、債権者債務者の双方の意見を調整させられるようにします。そして、買取機構の決定には、イギリスのオンブズマンのような「片面的拘束性」を持たせます。

「片面的拘束性」というのは、仲裁機関の提案に対して、債務者が同意したばあいには、金融機関はこれに対して従わなければならないというものです。

 銀行と債務者とのように、知識、情報はもちろん、交渉力においても力に大きな格差がある当事者間の紛争には、片面的拘束性を持たせる仲裁機関でないと、解決は困難だからです。

 

④ 債務減免及び買取手続

 債務の減免は、まず債務者から買取機構に申立をします。

無担保債権については、買取価額は一律1000円と決まっているので、買取機構は1000円で債権を買いとり、債務者に対しては、債務免除を行います。

  担保付き債権については、新買取機構は、担保物件の評価についての専門家の意見をもとに、債権者、債務者の意見を聞いた上で、価格を決定できることにします。債務者は、その価額に不満であれば、その決定に従うことはありませんが、債権者は、債務者が、その決定を受け入れたばあいには、その価額で債権売却に応じなければなりません。買取機構は、買い取った価額から1000円を引いた金額まで債務を免除します。

 

 ⑤ 買取機構の貸し出し

  買取機構は、一部免除された既存債務、つまり、金融機関から買い取った金額から1000円を引いた金額を新たに債務者の資力に応じた条件で貸付けます。これは、債務者が、既存債務の担保が設定されていた不動産を保有したいと考えたばあいです。もし、保有する意思がなければ、前記のように不動産を買取機構に代物弁済することにより、既存債務は、なくなります。

 

〈2〉新規融資について

  民間金融機関からの借入が困難な被災者に対しては、機構が、資金使途や債務者の事情などを考慮して、生活再建、事業再建資金を貸付けます。

 

〈3〉国は、この機構のために、公的な資金を投入する。

 

〈4〉課税などの扱い

 被災者の債務が、免除・軽減されても、免除益には課税しないことにします。

 また、買取機構に債権を売却した銀行は、ノンリコースローンにおけるのと同様の回収しか得られないことになりますので、債権売却した銀行には、無税償却および報奨金を与えるなどの支援をします。

 

「東日本大震災被災者の銀行ローン債務免除を求める緊急集会」決議を採択して閉会

~震災被災者の真の救済と立法を求める~

「東日本大震災被災者の銀行ローン債務免除を求める緊急集会」決議を採択して閉会

2011.06.11 東京・中央大学駿河台記念館

主催:銀行の貸し手責任を問う会&全国クレジット・サラ金問題対策協議会
後援:日本司法書士連合会&全国青年司法書士協議会

2011年6月11日開催された提題の緊急集会は成功裏に終了いたしました。集会参加の皆さんありがとう御座いました。集会には北海道、岩手、宮城、福島、茨城、埼玉、千葉、神奈川、東京、兵庫、大阪、名古屋から156人が参加しました。東日本大震災の被害者だけでなく阪神淡路震災の被害者も参加、この震災救援に関わった国会議員、弁護士、日本弁護士連合会副会長、学者、消費者研究者、ジャーナリストなど各分野の第一線で活躍する方々の参加が目立ちました。銀行ローン問題の解決のために熱心に討論し、「東日本大震災被災者の銀行ローン債務免除を求める決議」を全会一致で採択しました。決議はページ末↓に紹介しました。

集会タイムテーブル

日時 2011年6月11日(士)13:30~17:00

場所 中央大学駿河記念館670号室

一部/被災者からの訴え 司会水谷英二氏
開会の挨拶 部厚洋子氏(横浜弁護士会)

被災者の訴え(各15 分)
 インタビュアー今西憲之氏(ジャーナリスト)
 宮城県気仙沼市被災者 高橋和志氏
 岩手県山田町被災者  大杉繁雄氏
 福島県楢葉町被災者  松本喜一氏   

二部/専門家の報告

 阪神淡路大震災被災地からの報告
         辰巳裕規弁護士(兵庫県弁護士会)
         豊村氏(阪神淡路被災者)
  日本弁護士連合会の提言および政府の動きについての報告
         新里宏二弁護士(日弁連副会長)

三部/国会議員パネルディスカッション

コーディネーター  山田厚史氏(ジャーナリスト)

銀行の貸し手責任を問う会からの提言
    椎名麻紗枝氏(同会事務局長ヽ弁護士)

パネルディスカッション

   衆議院議員 小泉俊明先生
   衆議院議員 佐々木憲昭先生,
   衆議院議員 原口ー博先生(アイウエオ順)

決議 小澤吉徳氏(司法書士)

閉会の挨拶 楠本くに代氏(消費者問題研究家)

◆東日本大震災被災者の銀行ローン債務免除を求める決議◆

2011 年3月11日に発生した東日本大震災は、多くの尊い人命を奪いました。この震災で、15400名を超える方が亡くなり、また、8100名以上の行方不明者が出ており、現在も、約10万名の被災者が避難生活を余儀なくされています。

私たち東日本大震災被災者の銀行ローン債務免除を求める緊急集会の参加者は、亡くなられた方への哀悼の意を表すとともに、3月11日を胸に刻み、1日も早い復旧、復興によって、被災地の方たちが元気に生活ができるようになることを強く願って、以下のとおり決議します。

この震災では、住居や事業所、工場、事業用の設備等も被害に遭いました。金融機関から融資を受けて生活を営んできた被災者にとって、借金の問題を解決できないままでは、生活や事業を再開することは困難であり、既存債務解決のための具体的政策の実現は切実な課題です。

本緊急集会では、被災者、国会議員、法律家、市民が参加し、多くの報告、討論により、これまでの被災者支援に関する法律では再建の実効性がなく、新たな立法を急ぐことが必要であることを確認しました。

私たちは、国、関係省庁、地方自治体、金融機関、法律家団体が連携して未曾有の被害の回復のため、真摯に取り組むよう、以下のとおり要請するものです。

1.金融機関等の被災者に対する債権は、回収困難な債権とみなし、被災債務者は、担保物件の有する限度でその支払義務を負う。

2.国は、買収機構を設麗し、買取機構は、金融機関等の被災者に対する債権買取業務と被災債務者への貸出業務を行う。

3.債権買収機構には、被災債務者の申し出をうけ、債権買収価額(債務軽減額)について、金融機関等の意見を聞いたうえ、価額を決定する権限を付与する。
買収機構の決定には、片面的拘束性をもたせるものとし、被災債務者が、買取機構の決定した額に同意した場合は、金融機関等は、買取機構の決定に従わなければならない。

4.債権買収機構が買い取った無担保債権については、被災債務者に対して債務免除をする。

5.債権買収機構が買い取った担保付債権については、買取機構が買い取った額まで債務を軽減する。

  •  ① 担保物件を保有する意思のある被災債務者に対しては、買取機構は、上記軽減 した債務の範囲内で、被災債務者に貸し付ける。
  •  ② 被災債務者が、担保物件を保有する意思のないときは、被災債務者はそれを買 取機構に代物弁済することにより、その責任を免れることができる。

6.買取機構は、民間金融機関からの借り入れが困難な被災者に対しては、被災者の事情に応じて生活・事業再建資金を貸し付ける。

7.買収機構に債権売却をした金融機関等に対しては、税制優遇措置をはかり、債権売却額に応じた償金を与えるなど、支援措置を講じる。また、被災債務者の債務免除益については課税しない。

以上

2011年6月11日

東日本大震災被災者の銀行ローン債務免除を求める緊急集会参加者一同


会場風景アラカルト写真 2011.06.11 東京・中央大学駿河台記念館


東日本大震災&阪神淡路大震災
全員起立して黙祷

宮城県気仙沼市被災者
高橋和志氏(真ん中)

発言する岩手県山田町被災者
大杉繁雄氏(左端)

福島県楢葉町被災者松本喜一氏
右端はインタビュアー今西憲之氏(『無法回収』共著)

阪神淡路大震災を報告する 辰巳裕規氏(兵庫弁護士会)

日弁連提言を報告する 新里宏二・日弁連副会長

銀行の貸し手責任を問う会の提言を報告する椎名麻紗枝 事務局長

山田厚史コーディネーターによる パネル討論で発言する 小泉俊明衆院議員

パネル討論で発言する 佐々木憲昭衆院議員

パネル討論で発言する 佐々木憲昭衆院議員

東日本大震災被災者の銀行ローン債務免除を求める決議を提案する吉澤吉徳司法書士

国会議員との名刺交換

集会の意義を訴える 茆原洋子氏(兵庫県弁護士会)

閉会挨拶する楠本くに代氏(消費者問題研究家)

中央大学記念館会場の受付

活動日誌

《2020 年》

 1/23      新年会 

      中小企業等の金融債務者保護推進議員連盟会長 原口一博先生、事務局長 近藤和也先生をお迎えして   

《2019 年》

 12/26    世話人・事務局会議  

      12月4日に発足された中小企業等の金融債務者保護推進議員連盟について 

 11/9  シンポジウム「STOP the  銀行被害」開催 

      御茶ノ水 駿河台記念館

10/12 シンポジウム「STOP the  銀行被害」台風接近により延期

  8/2 9  世話人・事務局会議   シンポジウム「STOP the  銀行被害」打ち合わせ

  7/18    事務局会議 デモクラシータイムス番組(保証協会は誰のため)について・次回集会 銀行の責任について 

 6/11     事務局会議 銀行の社会的責任について・ 信用保証協会とは

  5/7       金融庁申し入れ( 会員有志)・国会要請・東京弁護士会にて記者会見

   4/23  事務局会議 金融庁 申し入れ打合せ・デモクラシータイムス番組企画

   3/28      事務局会議 (金融サービサー法について)   

   2/26      新年会  

   1/19  事務局会議 (デモクラシータイムス番組企画)   

《2018年》

   12/13     デモクラシータイムス番組企画 

  11/12 世話人・事務局会議 (デモクラシータイムス番組企画)

  10/4  エデュカス東京にて集会(デモクラシータイムス番組企画) 

    9/20    世話人・事務局会議    集会打ち合わせ

  9/11       世話人・事務局会議    TV番組打ち合わせ

    6/28      世話人・事務局会議    勉強会打ち合わせ

    5/21        世話人・事務局会議  次回勉強会の企画

   4/26  世話人・事務局会議  次回勉強会の企画

   4/ 7        4月7日(土)金融サービサー法勉強会  

 3/22  金融サービサー法勉強会  資料打ち合わせ 

 2/15  駿河台記念館 金融サービサー法勉強会打ち合わせ

 1/18  世話人・事務局会議  集会・勉強会企画  

《2017年》

    12/12 世話人・事務局会議  次回勉強会の企画

   10/28  『保証会社』と『保証協会』本来の保証の在り方を考える 勉強会

       御茶ノ水 駿河台記念館 

    10/12   世話人・事務局会議    次回勉強会10・28  準備

  9/14       世話人・事務局会議

   8/3        世話人・事務局会議    次回勉強会10・28会場について   

  7/6       世話人・事務局会議    『保証会社』と『保証協会』の違い  

  6/2       世話人・事務局会議    保証会社について 

  4/27   世話人・事務局会議  タックスヘイブンなどについて

    3/2   世話人会・事務局会議  今年の活動について 

 1/13  新年会      

《2016年》

   11/12 ~奨学金返済問題を考える集会~ 奨学金「借りたら返せ」か?

       講師 和光大学 竹信三恵子教授・ジャーナリスト山田厚史氏

  10/25     世話人・事務局会議(奨学金返済問題集会打ち合わせ)

  10/6       世話人・事務局会議(奨学金返済問題集会・企画会議)

   9/8         世話人・事務局会議(集会企画・奨学金問題)  

   6/24      世話人・事務局会議

   5/19    世話人・事務局会議(デモクラTV番組 続編企画)

 4/5         世話人・事務局会議( デモクラTV番組 続編企画 )   

   2/25  世話人・事務局会議(デモクラTV番組 続編企画)

 1/28      世話人・事務局会議(デモクラTV番組 続編企画)

《2015年》

12/15  忘年会  

12/21    20:00-21:00  12/22 13:00-14:00

       デモクラTV(山田厚史のデモクラ談話室) 放映               

11/5      世話人・事務局会議(デモクラTV番組企画)

10/1    エデュカス東京(全国教育文化会館)にて6時半より集会  意見交換会

  9/29  世話人・事務局会議  集会打ち合わせ(次回10月1日(木)エデュカス東京)

 9/14   会員 有志による安保法案反対デモ参加 

 8/30     会員 有志による安保法案反対デモ参加

   8/2 7  世話人・事務局会議  10・1集会打ち合わせ・安保法案反対デモについて

   7/30   世話人・事務局会議  集会打ち合わせ(次回10月1日(木))

    6/22  亀井静香先生・原口一博先生「中小企業等金融円滑化法の出口戦略を語る」

       集会(駿河台記念館)

  6/18   世話人・事務局会議  集会準備

    6/2        世話人・事務局会議  集会準備

    4/30   世話人・事務局会議  集会企画   

    3/26     世話人・事務局会議  集会企画

    2/26   世話人・事務局会議     

 1/21    『佐々木憲昭先生の慰労会』

《2014年》

11/18    世話人・事務局会議 予備的調査について

10/27    世話人・事務局会議 集会報告 

10/4    「銀行の過剰債務を身の丈にあった借金へ軽減し、日本の中小企業・個人を元気に!」

                    集会開催(南青山会館) 

   9/8     世話人・事務局会議  集会打ち合わせ( 集会告知・会場担当について)

  8/29       世話人・事務局会議  集会打ち合わせ(ポスター・チラシ・集会告知について)

  8/5      世話人・事務局会議  集会打ち合わせ(講師 植草一秀先生 集会について)

   7/4     世話人・事務局会議  集会打ち合わせ(次回10月4日(土))

    6/3      世話人・事務局会議   株式会社地域経済活性化支援機構法の問題点について

  4/28  世話人・事務局会議  中小企業の現状について

    3/25  世話人会・事務局会議  米の金融被害裁判について・被害報告 

  2/25  世話人・事務局会議「怒りの手記」第5集(案)

  1/14    新年会

《2013年》

11/28       世話人・事務局会議

11/1      世話人・事務局会議

   9/14   集会 銀行の過剰債務を身の丈に合った借金に変換し

            「日本の中小企業・個人を元気に」 集会 (日比谷コンベンションホール)

 8/6    集会準備会

 7/19   世話人・事務局会議

 6/13   世話人・事務局会議

 5/14   世話人・事務局会議  HP・次回集会について

 4/23   世話人会・ネット会議 ホームページの拡充について

 4/4    ネット会議  デモクラTV・HP使用写真について

 3/26   世話人会・事務局会議  連帯保証問題について

 3/14   ネット会議  会のロゴ作成・webページについて

 2/21   ネット会議 ホームページリニューアルについて

 1/24  「新年会」   

《2012年》

12/21  世話人会・事務局会議 衆議院選挙結果・金融円滑化法について

11/27  世話人会・事務局会議 衆議院議員選挙の応援について

11/27  ネット会議(議員インタビュー等)

11/9   ネット会議(HP・動画の活用等)

10/18  世話人会・事務局会議金融円滑化法についての検討

  9/18   世話人会・事務局会議 整理回収機構・金融円滑化法問題について

  8/21   法務省秘書課・財務省金融政策課・文書課広報室にパンフを届ける

 7/26  世話人会・事務局会議  パンフ配布方法について

 6/26  第2回「金融債務者保護推進議員連盟」活動支援緊急集会

         (於 中央大学駿河台記念館) パンフレット完成

 6/19  世話人会・事務局会議  中小企業金融円滑化法・緊急集会について 

 5/24  世話人会・事務局会議  パンフ最終打ち合わせ

 5/18  世話人会・事務局会議  意見広告募金・パンフ作成について

 4/27  世話人会・事務局会議  意見広告募金・パンフ作成・HPについて

 4/11  「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」第3回会議の傍聴

 3/29    世話人会・事務局会議

               「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」の支援・

         パンフ作成などについて

 3/27  「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」第2回会議の傍聴  

 3/21    「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」活動支援緊急集会

          (於 中央大学駿河台記念館)

 2/29    世話人会・事務局会議

       「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」サポートについて 

 2/27  「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」設立総会の

          傍聴

 1/26  世話人会「新年会」

《2011年》

12/20  世話人会・事務局会議

11/29  世話人会・事務局会議  来年度集会・連帯保証問題について

10/25  世話人会・事務局会議  中小企業円滑化法の今後について

 9/20  世話人会・事務局会議

 9/3   「整理回収機構の罪と罰を徹底検証する」緊急集会 (於 南青山会館)

 8/30  集会チラシの配布活動(裁判所前)

 8/23  9.3(土)「整理回収機構の罪と罰を徹底検証する」緊急集会の打合せ会議

 7/12  要請活動と6.11集会報告書作成について

 6/14  集会報告と今後の活動について

 6/11  「東日本大震災被災者の銀行ローン債務免除を求める緊急集会」

        全国クレジット・サラ金問題対策協議会と共催  (於 中央大学駿河台記念館)

 6/3   集会チラシの配布活動(裁判所前)

 5/17  シンポジウム打合せ

 4/18   シンポジウムについての検討

 2/23   世話人会・事務局会議(延期)

 1/25   金融債務者保護推進活動について(アンケートなど)

《2010年》  

12/21   世話人・事務局会議

11/2    世話人・事務局会議

10/5    世話人・事務局会議    

  9/16  世話人・事務局会議

 8/26   世話人・事務局会議

 5/14   要請活動準備会   (於 赤坂区民センター研修室)      

 4/20   金融被害者救済法立法化のための緊急集会 (於 南青山会館)                             

 4/8    世話人会・事務局会議

 3/4    法務省にて  法務大臣政務官 中村哲治先生に要請 

 2/23   民主党小沢幹事長室にて  副幹事長 樋高剛先生に要請

 2/22   世話人会・事務局会議 『銀行の貸し手責任を問う会』HPについて  

 2/15  『銀行の貸し手責任を問う会』意見交換会

             パンフレット作成披露・要請活動について( 於 赤坂区民センター) 

 2/ 9   世話人会・事務局会議

 2/ 5   世話人会・事務局会議

 1/25   世話人会・事務局会議

            パンフレット(「金融サービサー法」の改正を)作成について

《2009年》

12/16   世話人会・事務局会議

                 『金融債務者保護推進議員連盟(仮称)』の設立要請について

11/16 『金融被害者救済法案について』の勉強会(於 南青山会館)

10/28   世話人会・事務局会議

10/6    金融庁にて亀井金融大臣と面会・要請   

10/5    世話人会・事務局会議   

  9/16    世話人会・事務局会議

 9/8    世話人会・事務局会議   

 8/21   世話人会・事務局会議

         衆議院議員立候補予定者「アンケート回収」集計報告

 7/28  世話人会・事務局会議

 6/30  世話人会・事務局会議

 5/7   世話人会・事務局会議

 4/22  世話人会・事務局会議

 3/2   RCCに要望書提出

 2/10~2/16   椎名弁護士 米国調査

           (サブプライムローン被害者救済対策について)

 1/20  世話人会・事務局会議    

《2008年》

11/8     シンポジウム「RCCの『無法回収』を許すな!」

10/30    世話人会・事務局会議

10/8     世話人会・事務局会議

 9/3     世話人会・事務局会議

 7/29  世話人会・事務局会議

 6/24  世話人会・事務局会議

 5/20  世話人会・事務局会議

 4/8   世話人会・事務局会議 

 2/19  世話人会・事務局会議

《2007年》

12/15   世話人会・事務局会議

11/26   法務省参事官へ要請(サービサーについて)   

11/10   シンポジウム『金融サービサー法』は、どう改正されるべきか

11/7    世話人会・事務局会議

10/27   銀行の貸し手責任を問う会関西集会 参加

10/16   世話人会・事務局会議

 9/18   世話人会・事務局会議

 8/8    世話人会・事務局会議

 7/12   世話人会・事務局会議

 6/13   世話人会・事務局会議

 5/8    世話人会・事務局会議

 4/17     世話人会・事務局会議

 2/28   世話人会・事務局会議

  1/30  世話人会・事務局会議

《2006年》

12/14  世話人会・事務局会議

11/28  世話人会・事務局会議

 9/28  世話人会・事務局会議

  8/29   世話人会・事務局会議

 7/25  世話人会・事務局会議    

 4/19  『金融サービス市場法』の実現を目指す緊急集会

           国会議員に『金融商品取引法』に関する請願署名を提出

 3/15   世話人会・事務局会議

 3/23   世話人会・事務局会議

 2/22   世話人会・事務局会議

 2/15   世話人会・事務局会議

 1/25   世話人会・事務局会議

 1/10   世話人会・事務局会議

《2005年》

12/15   金融紛争解決機構対策委員会

11/26 『銀行の貸し手責任を問う会』交流会

10/15   総会(山家悠紀夫先生講演) 

 8/18   世話人会・事務局会議

 7/6  『金融サービサー(整理回収機構・債権回収会社)

           被害電話相談110番』開催

《2004年》

  ノンフィクション劇場『騙すPart4:大蔵省の国家的犯罪』上演

  連帯保証制度改正についての意見書を衆参法務委員に送付

  法務省の改正案についてのシンポジウム開催

 

2017.10.28(土)勉強会

 

『信用保証協会』と『信用保証会社』

 ~本来の保証の在り方を考える~

                  〒100-0014 東京都千代田区永田町2-17-10-404501  

                   TEL   03-3581-3912  FAX   03-3593-0394 

                   椎名麻紗枝法律事務所気付

                   主催『銀行の貸し手責任を問う会』

                   事務局長 弁護士 椎名麻紗枝 

                   E-mail   kasitese@io.ocn.ne.jp

拝啓 皆様いかがお過ごしでしょうか。

『信用保証協会』『信用保証会社』皆さんがよくご存知なのは、どちらでしょうか。

会社経営などをしておられると、運転資金の借り入れなどで利用されるのは『保証協会』です。

 個人・銀行の借り入れの際には、通常、身内・親戚の人に迷惑をかけるのを避けて、

『保証会社』(銀行の子会社)に高い保証料を支払っておられると思います。

 問題なのは、この『信用保証協会』『信用保証会社』が、債務者の返済が出来なくなったばあい、

債務者の債務を肩代わりしても、肩代わりした分と、その遅延損害金も含め、連帯保証人に一括返済を

求めてくることです。

『保証協会』『保証会社』は何のためにあるのでしょうか。あらためて『保証協会』『保証会社』

を考える勉強会を開催したいと考えます。

是非ご参加いただけますよう、どうぞ宜しくお願いいたします。            敬具

                 記

報告者     銀行の貸し手責任を問う会事務局長

            弁護士   椎 名 麻 紗 枝

2017年10月28日(土)1時30分~3時:30分まで

参加費  500円 

会場   中央大学駿河台記念館430号室

     東京都千代田区神田駿河台3-11-5(御茶ノ水駅 徒歩約5分)     

            TEL 03-3292-3111

   

 【当日資料】

奨学金返済問題を考える2016年11月12日集会

  (学生無料)

   ※是非お誘いあわせのうえ、ご参加ください。 お手数ですが、資料準備の関係で、

   ご参加いただける場合は、事前に事務所までお知らせくださいますようお願い申し上げます。

   


        《集会のご報告》

 奨学金返済問題を考えるー 奨学金「借りたら返せ」か?


11月12日(土)麹町のエデュカス東京(全国教育文化会館)にて、銀行の貸し手責任を問う会主催で、『奨学金返済問題を考える「奨学金借りたら返せ」か?』が開かれた。

 事務局長の椎名麻紗枝弁護士より、奨学金制度は、給付型でなく貸与であることが問題であり、現在、多くの学生が奨学金返済に苦しみ、その返済を免れるため自己破産しているケースが増大していることを知り、社会に出る時に重くのしかかる奨学金という借金を、「借りたら返せ」というだけでなく、なんとかしたいという思いでこの集会を開いたと挨拶した。

 まず、最初の発言者は、奨学金の返済に滞り、教員の夢をあきらめた静岡県の30才女性。奨学金返済の督促に苦しみ、現在も働きながら奨学金の返済をし、学ぶために借りた奨学金が、生活を圧迫している状況について語った。

親に資力が無いことから、奨学金を利用せざるを得ず、自宅と大学が通学に2時間ほどかかることから、勉学のために消費者金融からも借り入れをして、アパートを借りて一人暮らしをはじめたが、次第に返済が困難になり自己破産をすすめられた。しかし、以前両親がすでに自己破産しているのを経験していたため、自己破産だけは自分は絶対にしたくないと思っていたので、教員の夢をあきらめて、働いて返す道を選んだ。現在、月曜から金曜までフルタイムで働き、土日はアルバイトをして返済を続けている。督促は留保してもらっているが、期限が来れば、また厳しい督促を受ける毎日が始まる。唯一の救いは、婚約者ができて近々結婚が決まったことだが、奨学金返済の重圧は続く。

 和光大学教授の竹信三恵子先生からは、1980年くらいから高額化してきた学費の引き上げ、より良い就職を得るために、大学くらいはでないといけないという高い進学率と、あわせて、学費の重い負担にあえぐ学生の状況が語られた。奨学金で間に合わない学費・生活費はアルバイトをしないことには難しい現状、また、アルバイトは、雇用先の都合に合わせられないと雇ってもらえず、ブラックバイトなどに関わった学生は、シフトの関係で、勉学に集中することが出来なくなって単位を落とすこともある、など、学業に専念できない学生の事情や、先の見えない就職、学費返済のために、将来を不安に感じている大学生の現在を語り、奨学金制度・税制度の見直しと、給付型奨学金の必要性を訴えた。また、生活の厳しい学生を勧誘する自衛隊募集の案内を、大学内に多く見受けられることにも危惧を感じると語った。

ジャーナリスト山田厚史氏は、黒田金融政策と奨学金問題を取り上げ、黒田金融政策のマイナス金利の仕組みや、金融機関の対象が、企業から個人にシフトしていて、学生も、奨学金=教育ローンという借金で、金融機関のターゲットとなっている現実を語った。

ヨーロッパでは、学費が無料であったり、アメリカでは、財団の給付型奨学金もある、なのに日本には充分な予算がとられていない。国の予算で、軍事費、防衛費に何兆円もかけるのではなく、教育にもっと力を入れるべきと語った。

また、昭和と平成では、親の収入が伸びないにもかかわらず、奨学金など学費支払いの比率が大きくなって、まったく異なることも示した。

これからの若者が社会に出る時に、多大な借金を背負うのではなく、国のためにも、これから社会に出る若者が生きやすい世の中にしていくために、教育資金を国会予算で捻出することの必要性、経済、奨学金の仕組みを変えていく必要性を強く訴えた。(集会報告 三浦) 


*****1112集会  奨学金「借りたら返せ」か? に参加しての感想*****

 私は社会的に大きな話題となった奨学金返還問題のシンポジウムに初めて参加しました。

 「情」と「理」に満ちた深掘り論議に夢中に聴き入り、奨学金の在り方は若者を育てる日本の未来にかかわる喫緊の課題と痛感しました。

  冒頭、静岡から駆け付けた30歳の女性の体験報告には驚きです。一生懸命働いても、働いても返済金が膨らむばかり、そのうえ親の家業の破たんで奨学金の返還が困難に陥ってしまった…と。奨学金の利息と延滞金がかさみ借金は600万円と膨らみ続けるので、払いきれず、教員志望の人生目標を断念してしまったといいます。彼女の悲痛な訴えに思わず涙しました。

 なんとこのような奨学金返済に苦しむ若者たちの自己破産の申し立て件数が1万件を超えているという。取り立てもあこぎです。日本学生支援機構が自らの業務である奨学金返済業務を債権回収専業の金融サービス業者に代行させているケースも増えており、返済者に恐怖を与えています。

 そもそも奨学制度は教育基本法で「能力があるにもかかわらず、経済的理由によって就学困難な者にたいして」、国や地方公共団体がおこなう財政援助の制度です。返還の実態は「教育の機会均等を保障する」という制度の目的から大きく外れています。

 講演で竹信三恵子・和光大学教授は、奨学金返済が困難になる構造(原因)として①学費の高額化②親の貧困化③卒業後の低賃金化④教育ローンによる借金奴隷化⑤貧困の連鎖とブラックバイトを上げ、「奨学金を返させない社会」の構造改善を提起しました。

山田厚史さん(経済ジャーナリスト、デモクラTV代表)は、奨学金返還問題を格差と貧困化の元凶であるアベノミクスの柱「黒田金融政策」との関連で、政府の対応を批判、政治の力で緊急に救済策を示すべきだと訴えました。

 シンポに参加しての私の結論は奨学金の貸与は返済不要の給付型を本筋として、制度設計をすべきだということです。(了) (文 K・M )

*****1112集会  奨学金「借りたら返せ」か? に参加しての感想*****

去る11月12日、久しぶりに銀行の貸し手責任を問う会は、シンポジウムを、市ヶ谷のエデュカス東京で催した。

「借りたら返せ」か?とショッキングなテーマで、奨学金の返済問題について、お二人の講師を招いて、みんなで考えた。

先ず、奨学金返済に苦しむ体験をされている女性(30才)が勇気を出して出演、涙して語ってくださった。その後、和光大学の竹信三恵子教授から、教え子の奨学金制度を、「本人は返したくても返せない社会の仕組みがあるからだ」と、苦労する学生の実態を色々報告された。そのお言葉は、先にお話しくださった女性の話は裏付けるような内容でした。

いつもお馴染みのデモクラTVの山田厚史さんは、広い視野の知識から、アベノミクスは効果なく、日銀の黒田金融政策も、益々格差時代を作り、今後、奨学金は、破産問題に及ぶと論じられた。

若者が貧困で結婚も出来ず、結婚しても子供も産めず、人口は少子化と、高齢化の借金国になるが、国民はその未来に、どう対処して生きたらよいのか?

無償の教育なんて夢のまた夢だ。

バブルの被害者で、今は下流老人の私は、自分の年金と、奨学金問題とを重ねて考え込んだ。戦争で、食に飢え、教育どころでなく逃げ回った世代の者は、平和でさえあれば、どんな時代が来ても乗り越える自信がある。

その点、可哀想なのは、現代っ子。過保護に甘やかされ、育ち、猫も杓子も(誰もが)社会へのパスポートとして、大学を望む、塾で受験勉強にお金を使い、入学すると安心して、勉学に励む姿は少ない。アメリカは、入学は容易でも、卒業は難しいと聞く、バイトにゲームに励む奨学金なら、借りないほうが良い。

借金は怖い!身を亡ぼす事もある。

昔「大学は出たけれど・・・・」が流行語になった事があるが、今も正規雇用されず、派遣やバイトで何時リストラされるやら不安定な就労で、奨学金の返済がたまると、情け容赦のない取り立てが来るのを知って欲しい。人生の輝かしい門出が、借金の負のスタートとは悲しい。

優秀なエリートコースを行く者は別だが、学歴偏重をやめ、専門学校で職業の技術を身につけ、即戦力で役立つ自立した人間作りの教育をお願いしたい。

生活の余裕が出来れば、一生勉強だ。

人生の価値観を金や名誉に求めず、親や財産はあてにせず、自分の力で無理をせず、幸せになってください。(文 T・T )

                    


《集会資料(パンフレット)》

                            


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