2014・10・4集会の資料

2014年10月4日に南青山会館で行われた「銀行の過剰債務を身の丈にあった借金へ軽減し、日本の中小企業・個人を元気に!」集会の資料をダウンロードできるようにしました。


http://kashitesekinin.net/data/141004.pdf

《集会報告》

銀行の過剰債務を身の丈にあった借金に軽減し、日本の中小企業・個人を元気に

                            10・4講演と報告集会を終えて展望新たに

  

銀行の貸し手責任を問う会事務局長  椎名麻紗枝弁護士


 2014年10月4日は、台風の襲来を前にして必ずしもよい天候ではありませんでした。

にもかかわらず、北は北海道、南は沖縄から、100名近い参加者が駆けつけました。また、お忙しいなか、衆議院議員小宮山泰子先生も

かけつけてくださり、激励のお言葉をいただきました。


 今回集会は、「銀行の過剰債務を身の丈にあった借金に軽減し、日本の中小企業、個人を元気に」をテーマに企画しました。

 第一部では、3人の中小企業の経営者から実情報告。社長退任の強要など金融機関の強引な経営介入の実態や自己保身を優先した驚くばかりの金融機関の身勝手な実態がリアルに報告されました。

3人の報告を聞いて、あらためて、金融機関は、晴れた日には傘を貸し、雨の日に傘を貸さないという言葉を思い出した参加者は多かったと思います。

 参加者の中には、自分の経験が思い出されたのでしょう。涙を浮かべて聞いている方も見られました。金融機関は、中小企業等金融円滑化法で、これまで返済を待ってやっていたのだというつもりでしょう。だから、金融機関は、円滑化法が、2013年3月末で失効した以上は、 できるだけ不良債権は早く、かつ多額に回収するための方策をとろうと必死なのでしょう。しかし、金融機関は、これまで、国から公的資金の投入や課税の優遇措置を受けてきたのです。その経済的利益は、中小企業や個人の債務返済条件を変更してやったくらいで、棒引きできるものではないでしょう。

 いうまでもなく、個人は、憲法において、国政において最大限の人権が尊重されなければならない存在として位置づけられているのに対し、企業には人権はなく、したがって、憲法の保障の対象ではありません。しかし、中小企業も、日本の経済さらに、広く日本の社会に大きな役割を果たしてきました。そして、国民の多くも、今後もその役割は果たしてもらいたいと考えていると思い、そうであるならば、中小企業が、企業再建のために、過剰債務の軽減を要求してもよいのではないでしょうか。

 しかし、要求が、要求にとどまっていたのではあまり意味がありません。

 要求は、権利に高めなければなりません。

 要求が、権利に高められるためには、社会的正当性と普遍性がなければなりません。

 

 

 

 

第二部で、植草一秀先生にご講演いただいた趣旨は、まさに、中小企業の過剰債務を軽減して、中小企業を再建するのは、経済的合理性があり、社会的支持を得られるものであることを理論的に論拠づけいただくためでした。

植草先生は、中小企業の過剰債務は、政策の失敗によるものであることが大きいこと、さらに、2008年6月にアメリカでできたサブプライムローン債務者救済法は1989年にラテンアメリカ諸国の対外債務危機解決として、 当時のブレイデイ米国財務長官が打ち出したブレイデイ・プランをモデルにしたものであることを説明されました。

サブプライムローン債務者救済法も、より普遍性のあるものだということを知り、過剰債務を軽減することは経済合理性にもかなうものであると確信を深めることができました。植草先生のお話を聞いた多くの参加者の感想は、中小企業の過剰債務は、政策の失敗に起因するものであり、われわれの要求は、社会の支持を得られるものであることを確信し、元気づけられたというものでした。

問題は、これからです。要求を権利に高める上で、社会的妥当性と普遍性の裏付が必要ですが、植草先生のお話で、その確信をもつことができました。しかし、権利が、真に権利となるためには、権利が、実現することが担保されていなければなりません。

権利の実現が担保されていなければ、白い紙に書いた黒い文字でしかないからです。

当会は、そのための方策として、中小企業、個人の過剰債務問題を解決するための立法と同時にそれを具体的に実現するための金融機関との間で債務軽減額を調整をする片面的拘束性をもった金融紛争解決機構の設置を求めています。そして、立法化への一歩として、「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」の再建を要請します。同時に、中小企業の衆議院規則56条の3の予備的調査の要請をお願いします。予備的調査は、40名以上の衆議院議員により、衆議院議長に、行政ならびに民間機関への調査を要請するものです。憲法62条の議院の国政調査権にもとづくものです。

予備的調査の目的は、中小企業、個人の過剰債務解消に向けた立法事実の実態調査にあります。今回の予備的調査により、同法の必要性と有益性が明かになれば、立法化に大きな弾みになることは間違いありません。

当会の当面の目標は、40人以上の衆議院議員の賛同を得て、予備的調査を実現し、さらに「中小企業等金融債務者保護推進議院連盟」が再建されるよう働きかけを強めたいと思います。ぜひ、多くの皆様のご協力をお願いいたします。

本日の集会は、中小企業、個人の過剰債務問題の解消に向けた大きな第一歩になることを願っています。   

                                                                                                                                     (写真撮影 白井一氏)              

 

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