シンポジウム【ストップ・ザ・銀行被害】ご報告

【ストップ・ザ・銀行被害】のご報告 

             

2019年11月9日(土)1時開場1時30分~4時   

場所 御茶ノ水  中央大学駿河台記念館420号室

千代田区神田駿河台3-11-5  資料代500円

10月12日に予定しておりましたシンポジウム「STOP・the・銀行被害」ですが、大型台風接近のため11月9日土曜日に延期しました。

シンポジウムでは、パネリストとして、経済学者 金子勝先生、ノンフィクション作家 山岡淳一郎氏、ジャーナリスト 山田厚史氏、報告者として、都留信用組合被害者の会代表の渡邊芳之氏から、それぞれお話をいただきました。

最初に、都留信用組合被害者の会代表の渡邊芳之氏から、ご自分の被害体験を報告していただきました。渡邊氏のような被害事例は鹿児島でも起きており、今さらながらに、金融機関のモラルの低下に、驚くばかりです。

金子先生のお話は、日本社会が衰退に向かっているという生易しいものではなく、このままでは、日本経済が全滅に近い状態に陥るであろうという、大変ショッキングなお話しでした。しかし、金子先生のお話は、大変説得力のあるものでしたので、多くの参加者の皆様は、金子先生のお話にひきこまれていました。

また、山岡淳一郎氏からは、スルガ銀行被害者の取材を通じて、現在の地方銀行の危機にひんしている実情などを伺うことができました。スルガ銀行は、現在、第一線で活躍する高所得者サラリーマンや働き盛りの人々に対して住宅ローンの勧誘を行い、その住宅ローンを組む際、収入をカサ上げしたことも問題ですが、老後の生活への不安をあおり、過剰な融資をしたことで、この被害はさらに拡大した。スルガ銀行の創立家への過大貸付がスルガ銀行の体質を劣化させていたこともある、との指摘もありました。また、住宅ローンのあり方についてもふれられました。

山田厚史氏からは、山岡氏の話と同様に、地方銀行が大変な苦境にあり、その経営が危ぶまれていることが指摘されました。地方銀行も、生き残りをかけて、借り手にとって不利な、さまざまな融資話や投資話をもちかけ、今現在も被害にあっている人がいるかもしれない。借り手にとって不利な条件であっても、リスク説明がないままに、利率のよい融資の話をし、高齢者がとても騙されやすいターゲットであること。現在、被害にあった多くの人々は、高齢であり、その家族の方々も、連帯保証など、様々な被害を被って苦しんでいる実情がある。また、生命保険などのかけ替え勧誘は、保険会社の利益を目的としたもので、被保険者の利益になるものとはいえない。株式市場で、株価が上がっているが、本来株価は下がっていておかしくないものであり、いつバブル崩壊の危機になってもおかしくないというお話をされました。 最後に、山田氏の「皆さん、死んでは駄目ですよ!頑張っていきましょう。」 という言葉が、心に響いたという声も参加者の方から聞かれました。


 

※チラシ※  


 


※資 料※







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ストップ・ザ・銀行被害 集会のご案内

゠銀行被害者の救済と顧客第一の業務体制への転換を゠

 

スルガ銀行はじめ、西京銀行、西武信用金庫、東日本銀行、都留信用金庫など金融機関の不祥事が相次いで明るみにでています。2018年だけでも、全国で発覚した銀行の不祥事は、約30件にのぼるといわれております。

スルガ銀行のばあいは、シェアハウス向け融資をめぐり審査書類の改ざんを行ったことが知られていますが、西武信用金庫のばあいは、過去の入居実績や投資家の預金残高を改ざんしたことに加え、準暴力団とみられる人物の家族への融資も判明しています。

これら金融機関の不祥事の原因は、低金利の長期化で収益の基盤である利ざや(貸出金利と預金金利の差)が稼げず、収益力が低下しているところから、収益拡大のために、貸し倒れリスクのあることを承知で、融資拡大に躍起となったことによるものです。まさに、バブル期に銀行が融資拡大のために、押しつけ提案融資を行い100万人ともいわれる銀行被害者を生み出したことの再来を彷彿とします。

しかし、バブルにより、銀行が、あれだけの国民に多大な負担を強いたにもかかわらず、再び同じ過ちを繰り返しているのは、銀行が、真剣に反省をしなかったからにほかなりません。そして、なによりも、国が、信用秩序の維持を大義名分に、銀行に対しては、公的資金の投与や税の軽減措置などさまざまな救済策をとり、銀行を甘やかしたのです。一方、肝心の銀行被害者の救済策はまったく講じられないまま、現在にいたっています。

今度こそは、三度、同じ過ちを繰り返させないため、銀行に対し、「顧客優先」を徹底した業務体制に転換させる方策と、銀行被害者の救済策が真剣に検討されなければなりません。

当会は、今回、銀行に顧客第一の業務体制に転換させるには、金融行政も含めて、どのような改革をするべきか、また、銀行被害者の救済はどうはかられるべきかをテーマとしてシンポジウムを開催することにいたしました。パネリストの方々は、金融問題の専門家として知られる三人の方々です。

 是非ご参加くださいますよう、ご案内いたします。

              記

2019年11月9日(土)1時半~4時(1時開場) 

中央大学駿河台記念館420号室 千代田区神田駿河台3-11-5

TEL 03-3292-3111 

アクセス  https://www.chuo-u.ac.jp/access/surugadai/

      

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