『民主党大崩壊!国民を欺き続けた1000日』 (衆院議員・小泉俊明著) 読んでの感想文

三菱東京UFJ銀行被害者 谷口知子筆


2012.10.14発売
双葉新書800円

2012.6.26夕国会報告する小泉俊明衆院議員

中小企業等金融債務者保護推進議員連盟の幹事長でもある小泉俊明衆議院議員。2012年6月26日小泉議員が、衆議院本会議で、「消費増税法案」に反対票を投じて、「銀行の貸し手責任を問う会」の集会に馳せ参じて下さった勇気に感動した日の事を思い出します。

民主党で14年間、国土交通省の政務官等、色々ご活躍された小泉俊明議員が、その後、離党され、名古屋市長の河村たかし氏や、小林興起氏等と共に、「減税日本」を立ち上げられたのを知りました。

「金融財政に強い大切な論客を、民主党は、失ったなぁ」と、政治や経済に疎い私でも案じました。

この度、「国民を欺き続けた1000日」のサブタイトルの付いた「民主党大崩壊!」というショッキングなタイトルの著書がが店頭に並び、驚きました。

八重洲のブックセンターを通じて届いた御本を一気に読ませていただきました。

折しも、桑田篤司氏・水野智彦氏の2名が民主党を離脱、「減税日本」に入党予定とのこと、前原大臣の事務所問題も浮上、波乱含みの臨時国会の幕開けとなりました。

問責決議が通過しているので、参議院では所信表明も拒否され、「明日への責任を果たす道は半ばだ」と訴える野田首相の演説の、「明日はあるのかなぁ」と悲壮に聞こえました。そして与野党対立の追及や、奪還、民意と反した激突の繰り返されるであろう国会を思うと、うんざりする今日です。

こんな時、ご自身も中小企業の経営の苦労をご両親や、兄上のご家庭から体験され、常に中小企業の代弁者たらんと、取手市議会議員を経て、衆議院議員になられ、「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」の幹事長になって下さっている小泉俊明氏の政治の原点を知りました。

ご先祖が大政治家の後継者(2世3世のお坊ちゃま)では、庶民の暮らしが判りません。

日本を叩き売りした竹中路線で、M&Aが進み、貧富の格差が深刻化した現実を、菅・野田両首相は、「生活者の立場に立ってくれるか?」と当初、(既得権益で腐った自民党から)、政権が移った時は、期待しましたが、政権を握ると変節、マニフェストを忘れ、民を騙し、亡国の道を歩まされている過程が、この本を読むと具体的に良く解りました。

私のような主婦は、毎日のTVのニュースか、マスコミの報道番組でしか、政治の動向を知る術なく「1票を入れた政府に信をおきたい!」思いで、批判は避けてきました

民主党は、負の遺産から出発した後、リーマン・ショック、大地震、原発事故、欧州債務危機、円高、デフレ……次々押し寄せた危機的難問を乗り切るのには、消費税増税も、天下り、TPPも、領土問題も…… 「どの党が政権とっても大差なく、致し方ない事実だ!と半分諦めの境地でした。

捻じれた国会を嘆き思考停止、社会不安、凶悪化する犯罪を憂いつつも傍観、最近では、極論を唱える元気な政治家の出現に、閉塞状態を破ってくれるかも?と一抹の希望を託するようになりました。

しかし、この本には、アメリカ依存の亡国の政治家達、財務省にすり替えられた経済モデル、未熟な外交、マスコミも加担した間違った羅針盤が指摘されています。

経済通の小泉俊明議員が政局の渦中で体験された幾多のデーターは、日本企業の所有権・支配権が外貨に移り日本を乗っ取り資金になる仕組みも、学びました

「1億総中流」の昔味わった日本再生を、目指す重点政策(原発、デフレ、円高など)を、国民の為に党派を越えて取り組み、来年の春、モラトリアムの期限切れで,多くの中小企業が潰れる、RCCや金融サービサーの酷い取り立てを早期、解決して頂きたい!です。

RCCは、金融庁が管轄とか、金融サービサーは法務局の監督下で、暴利行為の外貨のハゲタカとか?どのように取り組めば防げるのでしょうか?

救済の法案の制定を急がなければなりませんね。

不況時の中小企業の苦しみ、痛さを判って下さる「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」の先生方のお働きを私達は熱い思いで、支援、今後を期待しています。

銀行の貸し手責任を問う会でも、ネット社会に向け、YOUTUBEで、金融債務者の厳しい現実を訴える作品を制作する企画案も出ております。

バブル当時に比べれば、納税の義務もやっと始め大人になった銀行ですが、モラルハザードで「弱者に強い」冷たい体質は、余り変わっていないようです。

不景気に喘ぎつつ、汗を流して真面目に生きる人々の命をお助け下さい。ただ一時の延命だけでなく、将来生きてゆく希望の芽をお与え下さい。

バブル以来、不況の失われた平成年間を蘇らせる夢のあるイキイキした日本になりますように。清き一票の大切さをヒシヒシと感じるこの頃です。

1人でも多くの人が、国民を欺く政治から目覚める様に祈念します。一人がみんなのために、みんなが一人のために生きながらえる社会の建設の大切さをこの著書から学びました。(了)

整理回収機構(RCC)の罪と罰を徹底検証する…整理回収機構の総括緊急集会

整理回収機構(RCC)の罪と罰を徹底検証する…整理回収機構の総括緊急集会

集会受付

「整理回収機構(RCC)の罪と罰を徹底検証する」…整理回収機構の総括緊急集会が2011年9月3日、東京・港区の南青山会館で開催されました。

主催は銀行の貸し手責任を問う会。集会には、整理回収機構の被害者をはじめ、整理回収機構の関係者、整理回収機構の異常な回収問題を追及してきたジャーナリスト、弁護士、中小業者ら百数十名が参加しました。会場に入り切れず、立ち見席の盛況でした。参加者の皆さんありがとう御座いました。

整理回収機構RCCは全株、預金保険機構が出資している「国策銀行」であるにも関わらず、債務者はおろか連帯保証人からもサラ金顔負けの無法無謀な脅迫的な回収に血眼になっています。買取価格の何倍何十倍ものボロ儲けをやっています。過去にはRCCは1件1000円で6342件も買い取って112億円もの膨大な回収を図っていた悪事も露見しています。

近年、PCCは、その役目を終えつつ、規模も縮小となってきましたが、東日本大震災が勃発すると、再び新しい法律を作って延命のため、さらに輪をかけ、無謀回収業務を拡大しようと狙っています。

緊急集会では4人の被害者がこれらRCCの非常な実態を生々しく告発しました。

人権派で刑事裁判の弁護で知られる安田好弘弁護士はRCCの謀略、無謀回収の悪辣さの根源を「整理回収機構の罪と罰」と題し、講演。2011年6月改悪された刑法第96条の2項および5項を取り上げ、「強制執行妨害目的財産損壊等」の規定が「極めて危険である」と警鐘を発し、早急な対処が求められると提言しました。

最後は毎回恒例のパネルディスカッション。コーディネーターは山田厚史氏(ジャーナリスト)、パネリストは今西憲之氏(ジャーナリスト)、中川剛毅氏(元整理回収機構顧問広報担当、元読売新聞記者、著書『債権回収最前線』)、増田修造氏(中坊元整理回収機構初代社長を詐欺容疑で告発)、安田好弘氏(弁護士)の4人です。RCCの横暴・腐敗の根源=RCCの最高幹部と検察、警察、裁判官、法務省、マスコミなどとの一体的な癒着、天下りなど整理回収機構の希代の悪代官ぶりにメスを入れ、問題の所在を浮き彫りにしました。

「中小企業等金融債務者保護推進議員連盟」を支援する第2回緊急集会に参加して

感想・手記 三菱銀行被害者 谷口知子

手記を発表した谷口知子さん

手記を発表した谷口知子さん

銀行の貸し手責任を問う会主催の第2回緊急集会が開かれた2012年6月26日は、国会から政変のニュースが流れた日でした。

政権の民主党が自民・公明党の協力を得て、3党連携し、遂に消費増税が衆院通過しました。

しかし、民主党議員の中にも、この不景気な時期に消費税の増税をはかるなど日本経済を破滅させかねいないことを心配し、反対票を投じた議員は、57名。棄権した議員も16名にのぼります。

民主党のマニフェストを信じて、民主党政権の誕生に1票を投票じた国民から見れば、造反議員は、むしろ野田内閣とこれに賛成票を投じた議員の方だと思わざるを得ません。

議員連盟の幹事長、小泉俊明衆議院議員は、当日、勇敢に反対票を投じて、緊急集会の会場に駆け参じて下さいました。

権力を得ると驕り、反省がなくなり、その過ちの歴史を繰り返すのは怖いことです。高度成長後の金余り現象の解消に銀行は、詐欺的なテクニックで、過剰融資に走り、バブルを作りました。其の収束に中小企業は倒産、個人を破滅させました。

大岡越前守裁判の「三方一両損」なら、むしろ素直に借り手の責任も感じ、たとえ裸になっても文句は申しません。

しかし、銀行との裁判では、銀行融資の動機が、銀行による騙しのペテン手法によったものであっても、借り手は証拠を持っていないために、圧倒的に借り手は不利な立場におかれています。

本来、契約の当事者は、対等な立場にあります。しかし、銀行との契約書を見てもわかるように、借り手側だけが、署名捺印して、銀行に差し入れする契約です。銀行は、借り手には、さまざまな書類を要求してきますが、銀行側が署名捺印した書類を渡してくれることはほとんどありません

銀行との取引は、はっきり上下関係にあり、不公平且つ、理不尽極まりないものです。しかも、銀行自らの責任で作った不良債権の処理についても、大手銀行は、こぞって政府の寵愛を受け、公的資金の投入を受けたばかりか、15年以上も、堅調な純益が出ていても免税、やっと最近、納税が再開されました。

しかも、担保物件の処分後の債権回収の汚い手はRCCや金融サービサーに任せ、儲けた利益は口噤み、相変わらず卑怯な体質変わりませんね。

強者に少しでも思いやりの心と、愛の血が流れていたら、……亀井静香衆議院議員が、金融担当大臣になった時、金融行政を金融債務者の視点に転換させることを明言されました。

私たち、銀行被害者は、長年このことを訴えてきましたので、亀井大臣のこの発言に本当に嬉しかったです。そして、亀井大臣は、中小企業金融円滑化法を制定し、過剰債務に苦しんでいる中小企業のために、銀行への返済条件の変更などを求めることができるとしました。

これによって、多くの中小企業が、銀行の返済に追われていたのを、本来の業務に専念できるようになりました。

しかし、この円滑化法は、来年3月で、最終期日を迎えます。そうなると、中小企業の倒産は、かつてない規模になると危惧されます。たしかに、円滑化法では、中小企業などの過剰債務を抜本的に解消するわけではありません。

抜本的に、解消するためには、銀行の貸し手責任を問う会が提唱している過剰債務の買取銀行の創設が一番よい方法だと思います。しかし、それが制定するためには、さまざまな仕組みの創設や予算がともないます。それができるまでの間、円滑化法を延長、中小企業の倒産を防止する必要があります。金融機関は、円滑化法は、悪法だと考えていますが、これまで、金融機関が、国や国民から受けた恩恵を考えるならば、円滑化法の延長を受忍するのは当然ではないでしょうか。それが、結果的には、日本の経済の蘇生につながると思います。

また、年間3万人を超える自殺者も防止出来ます。

銀行被害者の一人として、巨大銀行三菱銀行と戦ってきたとして、銀行債務者の権利を守る法律こそ、一刻も早く改正されますように祈り、議員さんのご努力にひたすら期待申し上げます。

この度、後藤君と中村さん(会員2世)二人の若いセンスで、カラフルで楽しいイラストや、漫画で解り易い素敵なパンフレットが作成され、配られました。

銀行債務者の権利を守る8項目の趣旨が法令化され、モラトリアム(金融円滑化法)で,今、苦しむ多くの人達が延命され、経営が継続され、健全に再生させなければなりません。、有効なパンフレットの配布法、啓蒙活動を会員の各自のこれからの課題として胸に刻み、帰途に着きました。(了)

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