◆「7月1日銀行の日」(2004年)宣伝・要請行動◆
預金過誤払と高齢者いじめ=大銀行の横暴は許さないぞ!
銀行被害者四団体と銀行預金過誤払被害者の会が
 
五大銀行&全銀協に救済と被害拡大の防止策を要請


UFJ銀行本店前=東京・大手町

 「私の大事な預金を返して!」「自宅に競売をかけるな!」「話し合いの場をつくって!」……銀行被害者の会4団体と銀行預金過誤払被害者の会の代表らは、「銀行の日」の7月1日、東京・千代田の五大銀行、全国銀行協会に要請行動をしました。
 被害者や弁護士ら70人が参加。UFJ、りそな、東京三菱、三井住友、みずほの5大銀行と全銀協に要請書を手渡しました。

 銀行の貸し手責任を問う会事務局長の椎名麻紗枝弁護士が駆けつけ激励の挨拶しました。(写真)
 この日の要請行動に参加した銀行被害者の会四団体とは、全国銀行被害者の会、銀行の不当競売を許さない被害者の会、融資一体型変額保険被害者の会、ペアライフ・第一勧銀・三菱銀行・被害者の会です。

 被害者四団体の要請内容は、
【1】銀行は、社会的責任を自覚し、被害を訴える顧客に対して、話し合いの場を早急にもうけること
【2】銀行の提案融資の被害者に対して、自宅などを競売にかけないこと
【3】連帯保証人、包括保証人の生活を脅かす債権回収を行わないこと
【4】悪質な金融サービサーに債権譲渡は行わないこと――の四項目。
 《被害実態の最新の詳細は、銀行の貸し手責任を問う会発行の「金融消費者怒りの手記第4集」(続・裁判所編 不当競売編)<←クリック>に詳しい》
 銀行の不当競売を許さない被害者の会の奥田英雄会長が東京三菱銀行前などで、銀行の無慈悲な自宅などの強制競売に抗議の訴えをしました。

 最近急増している預貯金過誤払被害とはピッキング侵入窃盗犯が通帳や印鑑を盗んだり、印鑑などをスキャナーで偽造するなりして、本人になりすまして銀行の窓口で払戻を受けた結果、預金者の預金が突然なくなってしまう被害です。 しかし、銀行は被害を知りながら長く対策を放置してきました。そのため被害は拡大し、平成12年4月〜平成15年7月の間だけで3284件、82億3300万円という驚くべき事態となったのです。しかも、預金者が被害回復を求めても、銀行は過誤払いに過失はない(昭和46年の最高裁判決で「特段の事情なき限り印影の平面照合で足りる」とされているから)と預金の支払いを拒否しています。
 この日の行動に、1人で1000万円(中国人)、1400万円(若い女性)、3000万円超の高額被害者が参加しました。

 
銀行預金過誤払被害者の会の要請内容
【1】私たちは、貴行を初めとする銀行利用者(預金者)として、銀行預金過誤払被害救済と被害拡大防止のため、貴行において以下の各施策を実行されるよう要求致します。
 @ 過去10年間に渡る過誤払の年度別件数及び金額の公表
 A 現在実施され,ている窓口対応に関する内規の公開
 B 過去及び将来の過誤払被害者に対する一律救済策の実施
 C 過誤払被害を防止するためのより厳格な本人確認手続の実行
【2】また併せて、上記各施策の実現に向けた、私どもとの協議の場の設置を求めます。
 被害者たちは要請書を渡し、各銀行前でリレートークしました。
 「銀行は本人確認をせず、ドロボーに私達の預金を渡してしまった。全責任は銀行にあるのに、預金を返さないのはドロボーと“共犯”だ」「裁判所がしっかりしていれば犯罪の拡大は防げた」「裁判所は銀行の過ちを正そうとしない。銀行は勝手気ままだ。公的資金を受けながら、顧客第一の姿勢にたたないのおかしい。姿勢を正せ」などなど……。
 過誤払いの被害者の声は別ページで紹介(←クリック)します。
 街頭・駅頭宣伝はゼッケン姿で、ノボリ、プラカードをかざし、「私の大事な預金を返して!」「高齢者いじめの大銀行の横暴は許さないぞ!」「融資一体型変額保険の被害とは…私たちは天下の大銀行・大生保に騙されたのです!」の見出しのビラを市民に配布しました。
 各被害者団体は、今後も連帯して、銀行、金融機関に対して被害回復運動を進めて行くことを誓い合いました。